心理リアクタンスは「反発心」のことで、あなたもこれまでに何度も経験していると思います。
ここでは、具体的な例を挙げて説明します。
心理リアクタンス(反発心)
心理的リアクタンスとは、 1966年にアメリカの心理学者ジャック・ブレームによって提唱されました。
「抵抗・反発」を意味するリアクタンスという語を心理学に適用した概念です。
「人が自由を制限された際に、それに抗おうとする性質」を指します。
簡単にいうと、「強制されると嫌になる」というものです。
それが、どんなに良いことだとしても、「強制されたら嫌だ!」ということです。
子供の頃、よく「勉強しなさい!」って言われた経験ありませんか?
確かに、勉強することは、将来の自分のためになるのはわかっています。
でも、強制されるとやりたくないんですね。
これは勉強自体がつまらないのではなく、強制されることに反発しているんですよね。
事実「勉強なんかしないで、働け!」と言われている途上国の子供などは、勉強したくて仕方ないのです。
漫画家が漫画を描きたくない!?
漫画を描く、絵を描くというのは、本来気持ちいい作業です。
だから多くの人が、イラストレーターや漫画家になりたがるのです。
しかし、実際になってみると、仕事が嫌になるそうです。
かつては、こういう仕事でお金をもらうのが夢だったのに、いざなってみると「こんなに辛いとは思わなかった」ということが多いそうです。
もちろん、そうでない楽しい時も多いので、結果的には楽しんでいるそうです。
でも、「強制されると嫌になる」というのは、彼も身を持って学んだそうです。
営業に活用する方法
営業で難しいのは、相手の悩みを引き出すことです。
例えば、
「今のままでも十分集客ができているんじゃないですか?」と現状を肯定してあげれば、心理的リアクタンスが発動し「いやいや、そんなことないですよ〜」という謙遜が返ってきます。
すると、引き出しやすくなります。
また、
「説得すればするほど、顧客が離れてしまう・・・」なんて経験はありませんか?
例えば、
「この商品は〜な特徴があるんです!」「絶対に購入された方が良いですよ!」などと、商品をゴリ押しされると、逆に購入したくなくなります。
ゴリ押しの営業をするのではなく、顧客の「現状」と「理想」をしっかり聞いてから提案するようにしましょう。
すると、顧客に購入する動機が生まれますので、ゴリゴリ押さなくても、ちょっとしたプッシュで商品・サービスを購入してくれるようになるでしょう。
マーケティングに活用する方法
ポジティブな禁止をすることで、興味関心を持たせることができるようになります。
例えば、
「痩せすぎちゃうので、痩せたくない方は使わないでください!」
「お得過ぎるので、絶対に友達には教えちゃダメ!」
のように、「メリットあり過ぎるので、禁止!」という方程式が有効です。
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